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改正民法シリーズ④【賃料は当然に減額!】

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可能ではなく当然!

例えば、皆さんが建物を借りている場合。

通常通り、貸主は管理しており、
皆さんも通常通り使用していたとして、

落雷によって建物が一部滅失してしまったと
しましょう。

 

この場合、現行民法では次のような定めがあります。

 

第六百十一条
賃借物の一部が 賃借人の過失によらないで 滅失し たときは、賃借人は 、その滅失した部分の割合に応じて、賃料 の減額を請求することができる
2 前項 の 場合において、残存する部分のみでは賃借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人は、契約の解 除をすることができる

 

つまり、賃借人の落ち度無く、
借りている物の一部が滅失した場合には、
賃借人は賃料減額請求をすることが【できる】
と規定されています。
※あくまでcanです。

 

そして、残りの部分では目的達成出来ない場合には
契約を解除することもできます。

 

今回、この民法第611条も改正対象になっています。

改正版はコチラ。

 

第六百十一条
賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び 収益をするこ とができなくなった場合において、それが賃借人 の責めに帰することができない事由によるものであるときは、 賃料は、その使用及び収益をすることができなくなった部分の 割合に応じて、減額される。
2 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった 場合において、残存する部分のみでは賃 借人が賃借をした目的を達することができないときは、賃借人 は、契約の解除をすることができる。

 

下線部をご覧ください。

まずは、滅失以外にも「その他の事由」が
追加されています。

※借主有利ですね。

そして、
【減額される】という文言に変更されます。

 

改正前では、
「賃料 の減額を請求することができる。」でした。

 

つまり、いちいち賃料減額請求して承諾されないと
減額されないのではなく、法律上当然に減額される
という内容に変更されるのです。

 

これは民法の賃貸借の話です。
つまりは、私人間全ての賃貸借に適用されるということです。
※特別法ある場合は特別法優先ですが。

 

以上、
使用収益不能時の当然減額について記載いたしました。

投稿日:2017年12月4日
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